これは、全国一で一番地味といわれている、栃木県市貝町(いちかいまち)を狙おうとするもう一つの始まりのお話。
静寂の暗闇の中から、どこからともなく呼び声が聞こえる・・・
「オヤカタサマ。オヤカタサマ。ソロソロ、
「・・・・・。」
「オヤカタサマ!オヤカタサマッ!!」
「・・・・・・・・・・・・。」
一方の呼びかけに対し、一方は応える様子はない。
「オヤカタサマ!オヤカタサマッ!!オ・ヤ・カ・タ・サマァ~!
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
怒りにも似た呼びかけが暗闇を駆け抜ける・・・・が、やはり、
「アァ、カレコレナンビャクネンコウシテイルノダロウ。はぁ・・
「カツテ、ソレハソレハ、キョウダイ デ
キョウリョクな力をもち、地上を支配せんとしていた、
しばらくの沈黙の後、うなだれていたその者は、
「そうだ!親方様の目覚めを待っているだけではいけない!
「しかし、私の力はまだまだ微力だ。
その者は、静寂の暗闇から“市貝町”へ飛びたった。
唐突に地上支配の拠点として白羽の矢が立ってしまった、
つづく